【べっぷ 地獄めぐり】日本最古の天然地獄「血の池地獄」と豪快に吹き出す「龍巻地獄」編
■真っ赤に煮えたぎる湯はまさに地獄！「国指定名勝 血の池地獄」
7箇所ある別府地獄めぐりの中で、海地獄と同じくらい人気のスポット「血の池地獄」。その名の通り、血のように真っ赤に染まった熱泉を見ることができるスポットです。
「血の池地獄」は、1300年以上前から存在する日本最古の天然地獄です。奈良時代に編集された書「豊後風土記」にも「赤湯泉」と記されており、平成21年には海地獄、龍巻地獄、白池地獄とともに国の名勝に指定されています。
血の池地獄の水温はおよそ78度。海地獄の98度に比べると低温となっていますが、酸性緑礬泉（りょくばんせん）という地下の高温、高圧下で自然に化学反応を起こして生じた酸化鉄、酸化マグネシウムを含んだ赤く熱い泥が地層から噴出し、堆積することによって赤い池となっています。
面積は1300㎡、深さは約30m、1日に約1800klもの煮えたぎる泥が噴出しているそうです。
この真っ赤な熱泥は明治時代から湿疹や火傷などを鎮める皮膚病薬として使われていたそうで、軍人さんが傷薬の代わりに泥をとりに来ていた写真が残っています。
現在は血ノ池軟膏として「血の池地獄」内とオンラインショップだけで限定販売されており、しもやけ、火傷、ひび、あかぎれなど慢性皮膚病に効能があると、お土産に人気です。
また昔は布や家の柱などを染色するペンキのような役割もあったそうですよ。
地獄の隣には「血の池地獄」をイメージした赤いソースが特徴の「血の池バーガー」や本格スパイスカレーの「地獄の極楽カレー」のほか、とり天やだんご汁など郷土料理もいただけます。
スイーツメニューも充実しているので、ひと息つきに訪れてみてください。
また施設内には無料で利用できる足湯もあるので、歩き疲れたら足湯に浸かってリフレッシュしてくださいね。
■竜巻のように熱気を噴出！「国指定名勝 龍巻地獄」
「血の池地獄」のお隣にある「龍巻地獄」。別府市の指定天然記念物にも指定されている「間欠泉（かんけつせん）」を見ることができます。
「間欠泉」とは、一定の時間をおいて熱湯と噴気が噴出する温泉のこと。30〜40分の間隔でまるで竜巻のような熱湯が吹き出す光景は圧巻！ 熱湯は約6〜10分間吹き出し続けます。
間欠泉の周期的な噴出構造は地下の水圧と沸騰温度との絶妙な関係によって起きると考えられており、地下の深いところから150度の熱湯が上昇し、地表に吹き出す頃には105度の熱湯となっているそうです。
間欠泉は世界的にはイエローストーン国立公園やアイスランド、ニュージーランドなどで見ることができるのですが、噴出周期が短い点に置いて、「龍巻地獄」は世界的にみてもとても珍しい間欠泉と言われています。
こちらも平成21年に国の名勝に指定されました。
施設内には売店があり、ジェラートやフルーツを使ったフレッシュなジュースがいただけます。間欠泉を待つ間にぜひ利用してみてください。
国指定名勝 血の池地獄
所：大分県別府市野田778
営：8：00〜17：00
休：なし
料：大人400円
国指定名勝 龍巻地獄
所：大分県別府市野田782
営：8：00〜17：00
休：なし
料：大人400円
「血の池地獄」と「龍巻地獄」は「地獄めぐり」の共通券で入場できます。
料金：
大人（高校生以上）2,000円
小人（小・中学生）1,000円
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