「浜田温泉」と「浜田温泉資料館」で亀川の温泉の歴史と魅力に浸る

別府市・亀川は、別府八湯の一つに数えられる亀川温泉をはじめ歴史的な建造物も残り、温泉とともに歩んできた人々の暮らしを感じられるエリアです。今回は、そんな亀川エリアで気になった場所を訪れてみたのでご紹介します。
地元の人々の暮らしに寄りそ、気軽に立ち寄れる名湯「浜田温泉」
まずは亀川を代表する市営温泉、浜田温泉へ。古くは「浜田鉱泉」「内竈の湯」と呼ばれ、明治時代から存在したとされています。昭和10年に建設された当時の温泉は、地域住民はもちろん、多くの湯治客が訪れる人気の温泉でした。老朽化に伴い、平成14年に現在の場所へ新たな施設としてオープンしたそうです。
和風の平屋造りの佇まいが温泉情緒を誘います。中へ入ると、脱衣場と浴場が一体化しており、昔ながらの温泉の風情がたっぷり。高齢者でも利用しやすいよう、段差がなく手すりも設置されていました。訪れた日も朝から地元のお年寄りの方たちが、慣れた様子で一番風呂に入り、常連さん同士での日常会話が弾んでいていました。別府の人にとって、温泉は身近な生活の手段であり、コミュニティの場でもあるんだなと感じました。
脱衣場の目の前には広々とした浴槽が1つあり、淡い黄褐色のお湯がたっぷり。実際に入ってみると…「あ、熱い!」。別府温泉は高温な場所が多いことは知ってはいたものの、とにかく熱いんです(笑)。その温度に驚いていると、穏やかな顔をして湯船に浸かっていた常連の方から「慣れてないと熱いけんねぇ〜、無理したらダメよ」とアドバイスをいただきました。それもそのはず、源泉温度は約54度。初心者は短い時間で区切っての入浴や、かけ湯をしながら楽しむことをおすすめします。
泉質はナトリウム-塩化物泉で、メタケイ酸が規定値の4倍も含まれているそう。このメタケイ酸が濃い温泉は、保湿成分が豊富な証であり、美肌と保温の湯なのです。湯上りは体がポカポカするのはもちろん、肌はしっとりツヤツヤになりました。
当時の温泉の面影と魅力を今に伝える「浜田温泉資料館」
温泉で体を温めた後はクールダウンも兼ね、道向かいにある「浜田温泉資料館」へ。こちらは、先ほど紹介した浜田温泉が建つ以前に利用されていた温泉の跡地。その「旧浜田温泉」を平成17年に復元した資料館です。冒頭でも触れましたが昭和10年に建てられた寺社風木造りを忠実に再現したもので、特に入口の「唐破風(からはふ)」と呼ばれる造りは、和風建築の厳かな雰囲気が印象的でした。
館内には「旧浜田温泉」の浴槽が再現されています。地下に浴槽があったようですが、その理由は、地面より下に温泉の噴き出し口を作る必要があったためだそうです。
また、浴槽の片隅には「蒸し湯」跡も。江戸時代には蒸し湯は「乾浴」と呼ばれ、一般的に親しまれていた入浴法でした。湯のまち別府では、蒸気ではなく温泉の噴気を利用していたことから「蒸し湯」と呼ばれていたそうですよ。
小さな記念館ですが、別府温泉の歴史や歩みを、じっくりと知ることができました。
亀川温泉の魅力をたっぷりと味わうことができる2つのスポット。ぜひ別府市を訪れた際は、足を運んでみてくださいね。
■市営 浜田温泉
別府市 亀川浜田町991番地6
■浜田温泉資料館
別府市亀川浜田町3−21
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