発見!大分市で出会う歴史の息吹「元町石仏」「岩屋寺石仏」「若宮八幡宮」を巡る

大分県内には数知れずの観光名所や歴史を感じさせる場所がありますが、実は大分市内にも、歴史ある文化遺産が点在してます。今回は、大分市中心部からでも手軽にアクセスできる「元町石仏」「岩屋寺石仏」、さらにその近くにある「若宮八幡宮」を巡り、“小さな歴史散歩”に出かけてきました!
街なかに、千年のまなざしが宿る「大分元町石仏」
まず訪れたのは大分市元町の住宅街に佇む「大分元町石仏」です。敷地内はきれいに整備されており、重厚な扉を開ければ、存在感たっぷりな石仏が出迎えてくれます。
この石仏は、臼杵市の「臼杵石仏」と並ぶ県を代表する摩崖仏で1934年に国指定史跡にもなっている名高い石仏なのです。
石仏中央の「薬師如来坐像」は平安時代後期の作で、宇佐神宮の強力な支援で造られたと考えられています。その両脇には、「多聞天一家」や不動明王と二童子が刻まれているほか、お堂の外にも、風化した三尊像が残っていて、市内有数の貴重な文化財となっています。そして現在も地元の人々によって守られ続け、今もなお静かにその姿を保ち続けているんですね。幻想的な雰囲気の中で静かに仏様と向き合うことができました。
ひっそりと佇む平安の美「岩屋寺石仏」
元町石仏からすぐそばにある「岩屋寺石仏」は、龍ヶ鼻(りゅうがはな)崖面に刻まれた平安時代後期(11世紀中頃)の磨崖仏群。大分元町石仏と同じく、凝灰岩質の崖に17体の石仏が並んでいます。
石仏の中央には「薬師如来」座像が鎮座し、その左右には「釈迦如来」「阿弥陀如来」の三尊像が並んでいます。まさに「過去・現在・未来」を表す「三世信仰」を思わせる佇まいが印象的です。さらに、右側には十一面観音像や不動明王像など、多様な仏様もみられます。
もともと国の史跡指定だったそうですが、柔らかい凝灰岩質のため風化が進み、現在は県指定史跡に変更されたのだそう。崖面には「千仏龕」と呼ばれる無数の小さな窪みが残り、かつては多くの小仏像が納められていたとされています。
風雨に洗われた古びた岩肌に、厳かな信仰の軌跡が静かに息づき思わず見とれてしまう、圧巻の史跡です。
大友氏が守り続けた、府内の八幡さま「若宮八幡社」
最後に訪れたのは「若宮八幡社」。元町石仏や岩屋寺石仏にも近いこの神社は、894年、宇佐八幡宮の分霊を勧請して創建されたと伝わります。平安時代からこの地域の守護神として信仰され、戦国時代には大友氏の崇敬も受け、さらに明治時代には村社に列格されるなど、地域の中心的な神社として1100年以上の歴史を重ねてきました。
厄除けや安産、交通安全のご利益で親しまれ、人々の暮らしに深く根付いてきました。
朱塗りの鳥居や本殿は丁寧に手入れされ、境内には落ち着いた空気が漂います。春には桜、秋には紅葉が彩りを添え、四季折々の美しさも魅力のひとつ。節分や夏越祭などの年中行事も行われ、地域の人々の暮らし馴染む場所であり、多くの人が訪れる神社です。静かに手を合わせると、日常から少し離れて心が整っていくような、そんな時間が流れていました。
いかがでしたか?今回は比較的、市内中心地からも短い距離の中で3つの歴史あるスポットをご紹介しました。実際巡ってみると、大分市内には、こうした文化財や信仰の場所が数々あることを再認識。少し視点を変えるだけで、町の歩き方も新鮮に楽しめますよ。ぜひ訪れてみてくださいね。
■大分元町石仏
大分市元町2−25
■岩屋寺石仏
大分市古国府1‑4
■若宮八幡社
上野町10-28
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